映画『駒田蒸留所へようこそ』は、ウイスキーづくりを通して家族の再生を描いた感動作です。
その物語を支える大きな要素が、キャラクターに命を吹き込む声優陣の演技。
今回は主人公・駒田琉生役の早見沙織さん、妹・響子役の内田真礼さん、そして光太郎役の小野賢章さんへのインタビューをもとに、役作りや収録の裏話をまとめました。
・早見沙織が語る琉生の葛藤と“余白”を活かした演技
・内田真礼が注目した兄妹の距離感と感情表現
・小野賢章が光太郎役で意識した“自然さ”と迷いの演技
・アフレコ現場の雰囲気やスタッフのディレクション
・声優陣の言葉から見える作品テーマの深まり
インタビューの概要
インタビューは映画公開にあわせて実施され、アフレコ現場での苦労や役への思い、印象的なシーンについて語られました。
3人のコメントからは、キャラクターを単なる“役”としてではなく、自分自身の感情と重ねながら演じていた姿勢が伝わってきます。
観客に届く繊細な表現の裏には、声優ならではの緻密な役作りとチームワークがありました。
早見沙織(駒田琉生役)のコメント
主人公・琉生を演じた早見沙織さんは、作品全体のテーマを意識してアフレコに臨んだと語ります。
「琉生は父の死や蒸留所の存続に向き合う中で、成長していく人物。彼の葛藤をどう声で表現するか、監督や音響監督とたくさん話し合いました」
また「静かな蒸留所のシーンでは、あえて間を活かし、余白を残すことを意識しました」とコメント。
声に込めた“余白”が、観客に想像の余地を与え、深い余韻を生み出したと言えるでしょう。
さらに早見さんは、蒸留所を舞台にした作品ならではの難しさにも触れました。
「ウイスキーづくりのシーンはセリフが少ない分、呼吸や声の温度感で空気を伝えなければならなかった。難しいけれど、挑戦しがいのある役でした」
と語り、役者としての挑戦を楽しんでいたことを明かしました。
内田真礼(駒田響子役)のコメント
妹・響子を演じた内田真礼さんは、兄との関係性に特にこだわったと話しました。
「響子は強気に見えますが、実は家族への思いがとても強い。兄との距離感をどう声に込めるかが一番の課題でした」
また「言い争いのシーンでは、あえて感情をぶつけ合うように演じたことで、リアルさが増しました」と明かし、共演者とのやり取りから生まれた臨場感を振り返りました。
さらに内田さんは響子のキャラクター性についても言及。
「響子は不器用だけど、だからこそ観客にとって共感しやすい存在。彼女の成長をどう伝えるかを大切にしました」とコメント。
役柄を単なる“妹キャラ”に留めず、物語の核に据えていたことが伝わる言葉でした。
小野賢章(高橋光太郎役)のコメント
琉生を支える青年・光太郎を演じた小野賢章さんは、役に込めた想いについて次のように語りました。
「光太郎は他人を支えながら、自分自身の人生にも悩んでいる人物。彼の“弱さ”をどう自然に出せるかがポイントでした」
また「収録では“力みすぎないこと”を意識しました。監督からも『光太郎はがんばりすぎなくていい』と言われ、それが役をつかむきっかけになった」と裏話を披露しました。
さらに印象的なシーンとして挙げたのは、琉生との会話シーン。
「支える立場だけど、自分も迷っている。そんな曖昧な感情を演じるのは難しかったけれど、とても大切な瞬間でした」
とコメントし、光太郎の人間味を大切にしていたことが伝わりました。
制作秘話とアフレコ現場の裏話
キャスト3人はアフレコ現場での雰囲気についても語ってくれました。
早見さんは「静かなシーンが多かったので、普段よりも呼吸音や間合いに敏感になりました」と話し、現場の緊張感を明かしました。
一方、内田さんは「兄妹のやり取りをリアルにするため、リハーサルから本気で感情をぶつけ合った」と語り、役に没頭していたことがうかがえます。
小野さんは「和やかな雰囲気の中でも、それぞれの役への向き合い方が真剣だった」と振り返り、現場の一体感を強調しました。
また、音響監督からは「キャラクターの呼吸や沈黙を恐れないで」という指示があったそうです。
この言葉がきっかけで、声優陣は“間”の持つ力を改めて意識し、作品全体に深みが生まれたといいます。
まとめ|声優陣が語る『駒田蒸留所へようこそ』の魅力
今回のインタビューでは、早見沙織さん・内田真礼さん・小野賢章さんの3人が、それぞれの役にどう向き合ったかが語られました。
・余白を活かした演技(早見)
・兄妹の距離感を大切にした表現(内田)
・自然体で迷いを描いた光太郎(小野)
と、いずれも作品のテーマである「家族」と「再生」に直結する要素ばかりでした。
アフレコ現場の緊張感や和やかさ、スタッフのディレクションも含め、声優陣の言葉からは『駒田蒸留所へようこそ』という作品がどれほど丁寧に作られていたかが伝わります。
彼らのコメントを踏まえて映画を観返せば、新しい発見がきっとあるでしょう。
- 早見沙織は琉生役で“余白を残す演技”を重視した
- 内田真礼は兄妹関係の距離感をどう表現するかに注力した
- 小野賢章は光太郎の迷いを自然体で演じることを意識した
- アフレコ現場は緊張感と一体感があり、呼吸や沈黙の表現が重視された
- 声優陣のコメントから作品のテーマである「家族の絆」がより鮮明に浮かび上がった
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